Report

専門家を招いた研究会・分科会やオープンシンポジウム、その他の「Innovation Nippon」の諸活動において発出された提言書やとりまとめなどをご紹介します。リンクの表示されている各書類は自由にダウンロード頂けます。

研究会報告書

「データ活用×産官学民連携で実現するより良い災害対応」 2017年度報告書
2018/07/15
[年間報告書]
災害頻発国である日本では、その歴史の中で、防災や災害対応の観点から様々な仕組みが構築されてきました。しかし、近年における少子高齢化等の社会構造の変化によって、それらの仕組みに限界が訪れています。被災者の多くが高齢者となっていること、財政や人手不足で「公助」が限界にきており物資の分別も難しいこと、必要な物資が必要な時に届かないこと、高齢化で避難所での自治が難しくなっていること等、災害現場では多くの問題を抱えています。

これからますます少子高齢・人口減少社会が進んでいく日本において、災害発生時に最小限の被害で済むように、私たちはこれまでの「考え方」「やり方」を大きく変えなければならない局面を迎えています。その新しい時代の実現に向けて、産官学民連携で「データ」を上手く活用し、「事前準備」や「地域・企業との連携」をしていくことがキーであると、私たちは考えています。

本プロジェクト「データ活用×産官学民連携で実現するより良い災害対応」は、それを検討するため、グーグル合同会社・一般社団法人RCF・国際大学GLOCOMの三者と、監修に一般財団法人ダイバーシティ研究所を迎え、2017年4月からスタートしました。本プロジェクトの特徴は、手段としてのデータ・ITありきで災害対応を考えるのではなく、今一度現場起点で災害現場の現状と課題、そしてそれを解決するための仕組みから考え、その中でデータ・情報によってできることを提案・実践していくことにあります。

2017年度の活動では、災害現場における課題を網羅的に明らかにしたうえで、特に避難生活にフォーカスし、①関連死を最小限に抑える②心身ともに健康な避難生活③日常生活へのスムーズな復帰という3つのコンセプトを実現するための、新たな仕組みを提案しました。提案には、避難者のニーズを予測・分析するための具体的なフレームワーク(災害対応アセスメント)や、それを実現するために必要な制度等が含まれます。2018年度は、本稿の内容をさらに具体的なものに落とし込むため、自治体等の様々なステークホルダーと連携・実践していきます。

執筆・プロジェクトメンバー(敬称略 ※肩書は発行当時のものです)
【国際大学GLOCOM】
・山口真一(国際大学GLOCOM講師/主任研究員)
・青木志保子(国際大学GLOCOM主任研究員)
・庄司正彦(国際大学GLOCOM准教授/主幹研究員)
・彌永浩太郎(国際大学GLOCOMリサーチアソシエイト・アビームコンサルティング株式会社)
・佐相宏明(国際大学GLOCOMリサーチアシスタント・慶応義塾大学経済学研究科修士課程)
・小島安紀子(国際大学GLOCOMシニアコーディネーター)
・武田友希(国際大学GLOCOMコーディネーター)

【監修】
・田村太郎(一般財団法人ダイバーシティ研究所代表理事)

【協力】
・グーグル合同会社
・一般社団法人RCF

各報告書ダウンロードリンク

2017年度報告書要旨
「『現場基点』と『データ活用』で災害対応を変える(ダイジェストレポート)」

報告書
要旨
2017年度報告書全文
「災害時の二次被害を『現場基点』で改善する(フルレポート)」

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